Main report 1

発表論文

Authors
Nomura T, Ishiguro T, Ohira M, Ikeda Y
Title
Diabetic polyneuropathy is a risk factor for decline of lower extremity strength in patients with type 2 diabetes
Journal
Journal of Diabetes Investigation
URL
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jdi.12658/full
Cite this paper
Nomura, T. , Ishiguro, T. , Ohira, M. , Ikeda, Y. Diabetic polyneuropathy is a risk factor for decline of lower extremity strength in patients with type 2 diabetes. J Diabetes Investig 2017 Mar 14. doi: 10.1111/jdi.12658.


成果の概要

【KUDOS】Elderly with diabetic nerve damage? You may be more likely to experience muscle weakness

【背景】
海外の研究において、小数例の検討で糖尿病神経障害の合併とその重症化によって下肢筋力が低下することが発表されていました。
また、高齢者では縦断的な大規模研究によって、糖尿病は加齢による下肢筋力低下(サルコペニア)を加速させる要因となることが発表されていました。
一方、糖尿病神経障害が筋力に影響を与えることはコンセンサスが得られていましたが、糖尿病患者を集団としてみた場合、どのような患者層にその影響が有意にみられるのかは明らかになっていませんでした。
これをMUSCLE-std studyが解決いたしました。

【概要】
・全国30施設の研究協力施設から得られたデータは,最終的に1,442名を解析対象としました.
・等尺性膝伸展筋力(knee extension force, KEF)を男女別,20歳で区切った年代別に糖尿病多発神経障害(diabetic poly neuropathy, DPN)合併の有無で検討しました.
・単変量解析・多変量解析において,50-69歳,70-87歳の患者群では,DPNはKEFへ有意に関連する要因ということが明白になりましたが,30-49歳の患者群ではKEFに対してDPNの影響は男女ともに有意ではありませんでした.
・50-60歳代、70-80歳代の患者ではDPNを合併していない患者に比較して、DPNを合併している患者が有意にKEFは低値という結果を得ました(30-40歳代を基準にすると、それぞれ11.0から12.9%の減少、11.9から16.6%の減少を認めました).
・DPNが筋力に及ぼす影響は,いくつかの先行研究で明らかにされていましたが,DPNの影響を多くの患者で検討した研究はありませんでした.
・本研究は,日本人2型糖尿病患者を集団でみた場合,とくに中高齢の患者ではDPNがKEFへ及ぼす影響が顕著であることを示唆します.

【結論】
糖尿病の罹患年数が関連しますが,糖尿病患者において「加齢(高齢)」,「糖尿病神経障害の合併」のキーワードが当てはまれば,下肢筋力低下に注意せよ!
<理学療法介入が必要なターゲット>という信号と考えて頂ければと思います.

本論文は,オープンアクセスです.